当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
不動産トラブル

借地権トラブルの解決方法と弁護士への相談ポイント

(更新: )
PR当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

借地権とは

借地権とは、建物を所有する目的で他人の土地を借りる権利のことです。土地の所有者(地主)に対して地代を支払い、その土地の上に自分の建物を建てて利用します。

都心部を中心に、借地権付きの住宅や事業用建物は数多く存在しています。借地権は比較的安価に土地を利用できるメリットがある一方で、地主との関係に起因するさまざまなトラブルが発生しやすい権利でもあります。

本記事では、借地権にまつわるよくあるトラブルとその解決方法、弁護士に相談する際のポイントについて解説します。

借地権の種類

借地権を理解するうえで、まずその種類を把握しておくことが重要です。

旧借地法に基づく借地権

1992年(平成4年)8月1日より前に設定された借地権は、旧借地法が適用されます。旧借地法では借地人の権利が手厚く保護されており、契約期間満了時に地主が更新を拒否するには「正当事由」が必要です。現在もこの旧法による借地権が多数存在しています。

借地借家法に基づく借地権

1992年8月1日以降に設定された借地権は、借地借家法が適用されます。普通借地権と定期借地権に大別されます。

  • 普通借地権:旧借地法と同様に更新が前提で、地主が更新を拒否するには正当事由が必要です。
  • 定期借地権:契約期間満了時に更新がなく、土地を返還する必要がある借地権です。一般定期借地権(50年以上)、事業用定期借地権(10年以上50年未満)、建物譲渡特約付借地権などがあります。

よくある借地権トラブル

地代の値上げをめぐるトラブル

地主から地代の値上げを求められるケースは、借地権トラブルの中でも特に多い類型です。

地代の増額請求は、借地借家法第11条に基づいて行われます。土地の価格の上昇、固定資産税の増加、近隣の地代相場との乖離などが増額の根拠として主張されることが一般的です。

借地人としては、増額が正当かどうかを慎重に検討する必要があります。値上げの幅が相場から大きく外れている場合や、根拠が不明確な場合は、そのまま応じる必要はありません。まずは地主と話し合い、合意に至らない場合は調停・裁判で解決を図ることになります。

なお、増額請求を受けた場合、裁判で金額が確定するまでの間は、借地人が相当と考える金額を支払い続ければ債務不履行にはなりません(ただし、確定後に不足額があればそれを支払う必要があります)。

契約更新をめぐるトラブル

借地権の契約期間が満了する際、地主から「更新しない」と言われるケースがあります。

旧借地法および借地借家法の普通借地権では、地主が更新を拒否するには「正当事由」が必要です。正当事由とは、地主自身がその土地を使用する必要性や、借地人の土地利用状況、立退料の提供などを総合的に考慮して判断されるものです。

実務上、正当事由が認められるハードルは高く、地主が単に「土地を返してほしい」というだけでは更新拒否は認められにくい傾向にあります。ただし、立退料の提供と組み合わせることで正当事由が認められるケースもあります。

建物の増改築をめぐるトラブル

借地上の建物を建て替えたり、大規模な改築を行ったりする際には、原則として地主の承諾が必要です。無断で建て替えを行うと、契約違反として借地権の解除事由になる可能性があります。

地主の承諾が得られない場合は、裁判所に「借地条件の変更」や「増改築の許可」を申し立てることができます(借地非訟手続き)。裁判所が許可を出す場合は、承諾料の支払いが条件となることが一般的です。

借地権の売却・譲渡をめぐるトラブル

借地権を第三者に売却したい場合、地主の承諾が必要です。承諾の際には、一般的に借地権価格の10%程度の譲渡承諾料(名義変更料)が発生します。

地主が承諾しない場合は、裁判所に「借地権譲渡の許可」を申し立てることができます。裁判所が許可を出す場合、地主には「介入権」(自ら借地権を買い取る権利)が認められています。

※ 個々の状況により結果は異なります

借地権トラブルの解決方法

当事者間の話し合い

まずは地主と直接話し合いの場を設け、お互いの意見を確認することが基本です。長年の関係がある場合は、話し合いで解決できるケースも少なくありません。

調停・訴訟

話し合いで解決しない場合は、裁判所の調停手続きを利用します。調停委員が間に入って話し合いをサポートしてくれるため、当事者だけでは難しい合意形成が可能になることがあります。調停でも解決しない場合は、訴訟に移行します。

借地非訟手続き

建替えの許可や借地権の譲渡許可など、特定の問題については借地非訟手続きを利用できます。通常の訴訟よりも手続きが迅速に進む傾向があり、専門的な判断が行われます。

弁護士に相談する際のポイント

借地権に関するトラブルで弁護士に相談する際は、以下の点を準備しておくとスムーズです。

準備しておくべき資料

  • 借地契約書(土地賃貸借契約書)
  • 地代の支払い記録
  • 地主からの通知書や文書
  • 土地・建物の登記簿謄本
  • 固定資産税の納税通知書

弁護士選びのポイント

借地権のトラブルは不動産法務の中でも専門性が高い分野です。以下の点を基準に弁護士を選ぶとよいでしょう。

  • 不動産関連のトラブル、特に借地権問題の取扱実績があるか
  • 借地非訟手続きの経験があるか
  • 費用について事前に明確な説明があるか

相談のタイミング

借地権のトラブルは、初動の対応によってその後の展開が大きく変わることがあります。地主から一方的な通知を受けた場合や、更新時期が近づいている場合は、対応する前に弁護士に相談することをおすすめします。自分だけで判断して行動した結果、不利な状況を招いてしまうケースもあるためです。

借地権の売却という選択肢

借地権のトラブルが長期化する場合や、借地権を維持する必要がなくなった場合は、借地権を売却するという選択肢もあります。

借地権の売却先としては、地主への売却(底地との統合)、第三者への売却、不動産業者への売却などが考えられます。借地権付き物件を専門に扱う不動産業者も存在しており、こうした専門業者に相談することで、スムーズな売却が実現できる場合があります。

まとめ

借地権をめぐるトラブルは、地代の値上げ、更新拒否、建替え承諾、売却許可など多岐にわたります。借地借家法は借地人の権利を比較的手厚く保護していますが、トラブルが長期化すると精神的・経済的な負担が大きくなります。

問題が発生した場合は、自己判断で対応する前に、借地権問題に詳しい弁護士に相談することが重要です。早期の相談が、より良い解決への近道となることが多いでしょう。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、法律的なアドバイスを提供するものではありません。具体的なお悩みについては、弁護士等の専門家にご相談ください。

関連コラム